育児にも適しているリモートワークを解説


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リモートワークについて
リモートワークとは、会社から遠く離れた場所で働くワークスタイルのことを言います。会社のオフィスのような決められた場所に集まって仕事をするのではなく、自分が働きやすい場所で仕事ができるのです。
リモートワークによって得られるメリットはさまざま。通勤時間が無くなるので、その分仕事時間に充てることができたり、周囲の環境に左右されず集中して業務に打ち込めたりすることが挙げられます。これらのメリットは、育児と仕事を両立させなければならない「子育て世代」にとっても、プラスに作用するといわれているのです。
子育て世代に適しているリモートワーク
一般的に子育て世代といわれるのは、30代から40代を指します。結婚や出産を経て、育児に取り組む真っただ中の世代です。
子供は幼少期であることが多いため、常に目が離せません。夫婦共働きであれば保育園に預けるという選択肢もありますが、土日や祝日勤務の仕事だったり、長時間労働が必要な仕事だったりすると、カバーしきれないケースもあります。
また、我が子の成長を常に近くで見守りたいという願望を持つ方もいるでしょう。そのような場合には、リモートワークが適していることがあります。たとえばパソコンで仕事をしながら、傍らで子供が遊んでいる様子を見守ることも可能です。
リモートワークが浸透した理由
リモートワークは、国によって推奨されています。その効果もあり、近年急速に人々や会社の間で広まってきました。ではなぜ深く浸透したのでしょうか。
理由の一つは、労働者が自由なワークスタイルを求めたからです。女性の社会進出が叫ばれたり、ワークライフバランスの重要性がうったえられたりするなか、労働者一人ひとりが、自分の働き方を見直す風土が生まれました。
また出産、育児、介護などの事情により退職を余儀なくされるケースがあったとしても、リモートワークであれば引き続き働けるかもしれません。これは企業にとってもメリットがあります。優秀な人材を放出しないで済むからです。
リモートワークが子育て世代に適している理由
夫婦の仲が良くなる
リモートワークを導入すると夫婦の仲が良くなるという意見もあります。例えば夫婦共働きで働く場合、保育園に子供を預けることがあります。保育園のお迎え時間は、夕方から夜にかけてが一般的です。
夫婦のどちらかが仕事を早めに切り上げて、迎えに行かなければなりません。ふたりとも仕事が忙しいとしても、「迎えに行かない」という選択肢はないので、どちらかが無理をします。それがストレスになり、夫婦関係がぎくしゃくすることがあるのです。
一方リモートワークをすると、プライベートの時間配分が楽になります。保育園のお迎えもストレスなくできるので、夫婦仲も悪くならないのです。
産休からの復帰がしやすくなる
産休や育休から復帰するときにもリモートワークは役立ちます。長い期間仕事を休むと、感覚を取り戻すのに時間がかかるものです。リモートワークを採用していれば、自宅で少しずつ作業に慣れていくことができます。
すると本格的に復帰するときには、ストレスなく作業に取り掛かることができるでしょう。仕事に慣れるためにリモートワークで働くことは、ケガをしたときのリハビリに似ています。
リハビリ中に激しい運動をしないのと同じように、休暇中のリモートワークでも軽い仕事を中心にこなすことがポイントです。テレビ電話を使って会議に参加したり、打合せ資料をやり取りするだけでも、効果があります。
フットワークが軽くなる
子供が小さいうちは、急な病気やけがに対応する機会が多くなりがち。リアルな職場で働いているときに呼び出しがかかっても、急に仕事を休みづらかったり、物理的に距離が遠くて駆けつけるのが遅くなったりするデメリットがあります。
リモートワークであれば、基本的に普段の生活エリアで仕事をすることが可能です。そのため突然保育園や幼稚園、小学校から呼び出しがかかっても、すぐに駆け付けることができるでしょう。
フットワークが軽くなることは、リモートワークの大きなメリットの一つです。
子供との関係性
身軽に動けると、子供との関係性もよくなります。例えば学校で発表会や授業参観などがあった場合、そのイベントが実施される時間によっては、仕事を一日休まなければなりません。
しかしリモートワークであれば、スポットだけ仕事を抜け出し、イベントに参加することも可能です。仕事に与える影響も最小限で済むので、効率的な働き方だといえるでしょう。
親がイベントに不参加だと、子供にも不満がたまってしまいがちですが、そのようなことがないので親子関係も良好を保てます。
リモートワークが推進される背景
採用の幅が広がる
企業にとって、リモートワークを採用するメリットは、採用の幅が広がる点にもあります。優秀な人材を得るためには、人材確保の間口を広げると効果的です。
諸条件が同じ求人案件であれば、リモートワークを許可しない企業より、許可する企業の方に、多くの人材が集まるでしょう。特にAIやIT技術の発展が、企業が成長するカギを握っているといわれる現代において、エンジニア系の優秀なスタッフは、喉から手が出るほど欲しい要素です。
IT系の職種は、リモートワークと相性がいいことからも、このような条件面での対策は、重要なポイントとなります。
専用ツールの発展
リモートワークが推進される背景には、専用ツールの発展もあります。たとえば会社のオフィスが仕事場の場合、上司から部下への指示は、顔を突き合わせてされていました。
しかしリモートワークは、上司と部下が別々の場所にいるので、それができません。顔を見て話さないと、会話の本質が伝わりにくいのではないか、という懸念があったのです。
しかしGoogleが提供するハングアウトやスカイプ、ラインといった、テレビ電話のようなツールが発展したおかげで、遠隔からでも顔を見て話せます。重要な会議も可能です。これらのツールは一部有料で提供されていますが、ほとんどが無料で利用できます。
リモートワークによって親が自宅で仕事をすることは、子育てに緊張感を生み出します。親がいつでも家にいるので、大人の目を意識した生活態度になるでしょう。
また相談事があれば、すぐに話すことができるので、親子間のコミュニケーションを円滑にします。例えば親と会社の同僚が、オンラインツールを使って打ち合わせをしている様子は、子供の目から見ても緊張感があります。親の働く姿を見ることで子供は、大人社会の一面を学ぶのです。
導入に二の足を踏む企業が多い
これだけメリットがあるリモートワークですが、導入に二の足を踏む企業は多くあります。では何が足かせとなっているのでしょうか。
セキュリティの強化
例えばセキュリティの強化があります。顧客情報や企業の機密情報を扱う仕事の場合、リモートワークをするには、高いセキュリティシステムが求められるのです。
暗号化通信を使い、社内サーバーにアクセスできるシステムを構築するには、それなりの費用が掛かります。人と人が顔を付き合わせて話すことは、テレビ電話を使えばできますが、このような重要データの送信などは安易にはできないのです。
作業効率が落ちる懸念
またリモートワークによって作業効率が落ちる懸念もあります。いわゆる「さぼり」を発見しにくいのです。企業は従業員に対して100%のパフォーマンスを求めるもの。
しかしリモートワークによって、監視の目が行き届かない状況ができてしまうと、「80%のパフォーマンスしか期待できない」と心配してしまいます。この勤怠管理が十分でない場合、企業がリモートワークを推奨することは、難しいかもしれません。
IT技術を駆使した勤怠管理アプリなどもありますが、中小企業の場合それらの技術を使いこなすこと自体が、障壁となる場合もあるのです。
作業分担が思うようにいかない
作業分担が思うようにいかないことも、リモートワークを導入する際のネックとなっています。会社員の仕事内容は、よほどの専門職でもない限り、複数の作業を担うことになります。
その業務の中には、リモートワークで出来るものもありますが、リアルな職場でしか取り組めない性質をもった仕事もあるでしょう。その作業分担がうまくいかないと、一人リモートワークをするたびに、リアルな現場で働く従業員に負担が回ってくることにもなりかねません。
このような不満は、たとえひとつが小さくても、積み重なることで大きなストレスとなり、破綻を招く結果になりがちです。
進捗管理がしづらい
リモートワークの場合、作業が順調に行われているかどうかが、第三者にわかりにくいという意見もあります。もちろん進捗管理やタスク管理はオンラインツールを使うことなどで可能です。
しかしその場合、どうしても結果だけに意識が向いてしまいます。たとえばリモートワークで働く社員の進捗が遅れている場合、ただ単純にさぼっていて遅れているのか、作業で悩んでいるために遅れているのか判断がつきません。
リモートワーカー自身も、仕事へ取り組む姿勢を見せることができないので、たとえ問題が発生したとしても、一人で抱えてしまいがちになります。これは責任感が強い人ほど、陥りやすいポイントです。
業務によってシステムを再構築する必要性
リモートワークは、業務内容によって構築しなければならないシステムが変わります。例えばオンライン作業がメインでないのに、強固なセキュリティシステムを構築することは無駄なことです。
また、リモートワーカーのワークライフバランスを考慮することも大切です。たとえば週に2回まで、月8回までリモートワークを許可するというようなルールを作ることで、管理する側も、管理される側も気持ちよく働くことができるでしょう。
このようなバランス感覚を持つことが、リモートワークを企業に根付かせるためのポイントになります。
最後に
リモートワークは、理想のライフスタイルを築くために有効な働き方です。特に子育て世代であれば、子供との時間を大切にしたいと考える人が多いでしょう。
「家庭を犠牲にして仕事に従事する」という考えは、若い人ほど持たなくなりました。家族と過ごす時間を大切にするという考えは、世間的にも根付いてきています。
そのためにもリモートワークは、有意義な選択肢のひとつだと考えられているのです。