リモートワークの功罪。リモートワークは内需にどう影響を与えるか

リモートワーク
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新しい会働き方であるリモートワーク。
その働き方は、ある意味、これからの日本を占っていくうえで、大きな役割を担っているといって過言ではありませんし、間違いなくそうなるでしょう。

しかし、このリモートワークに関して、その労働のスタイルとしての考察は多くても、その社会的影響について論じる場面はあまり見られないのも事実。そこでここでは、リモートワークが社会に与える影響を内需を中心に見ていきたいと思います。

リモートワークの功

休暇の平均化

まずリモートワークにおいて大きく期待されるのが、この休暇の平均化です。
つまりそれは何かというと、リモートワークは、当然非出勤型の働き方となりますから、そこに労働者を縛る定時労働という概念は消失します。つまり、与えられた仕事をこなしさえすれば、いつ働いてもかまわないのです。そうなれば、当然、休暇をいつとってもよくなるのは、言うまでもないこと。日本の場合、公務員はおろか一般企業でさえ、休暇の時期というのは集中し、特にGWやお盆、年末年始はどこに行っても混雑が激しくなります。

この混雑というのは一見景気がよさそうに見えますがそうではありません。
当然、混雑することによって商売の回転率は大幅に低下し、また、集中するがゆえに、その時期以外は客足が長期にわたって途絶えてしまい、コストが多くかかってしまうという側面があります。しかも、混雑が理由で、外出を控える人も出てくるでしょう。
しかし、リモートワークの定着が休暇の平均化もたらせば、この混雑によるリスクと非効率は解消し、そこには大きな内需が生まれる事でしょう。

デジタルデバイスの需要増

リモートワークが本格化すれば、当然デジタルデバイスの需要は増えます。一見これは、それほど大きな影響はないように思われますが、実はそうではなく、現在家電業界における懸念の一つに買い替えサイクルの長期があるといわれているのです。

それは何かといえば、要は、物持ちが長くなって物が売れないという状況です。
鑑みてみればテレビにしろ冷蔵庫にしろクーラーにしろ、確かに昔ほど頻繁に買いかえることもなく、ずっと使っていますよね。これは、その技術が頂点に達し、もはや目を見張るような新機能は存在しないことを原因にしている変化です。

しかし、デジタルデバイスに関して言えばそうではありません。確かに、世の中において家電製品の進歩は鈍化していますが、それに引き換えデジタルデバイスの進歩といえばまさに日進月歩。数年前に最新型だったパソコンやタブレットが、現在ではほとんど使えないというような状況になっています。

ですので、リモートワークが一般化し、その必需品であるデジタルデバイスの需要が増加すれば、その進歩の速さ故、そこに大きな内需が生まれるのは言うまでもありません。

マイホーム需要やリフォーム需要

そして意外にも期待できるのがこの建築に関する需要です。というのもリモートワークというのは、喫茶店などで働くというノマド的な働き方もありますが、特に地方からのリモートの場合そのほとんどはマイホームでの仕事となります。

こうなると、マイホームの充実がイコール労働環境の充実につながってくるのです。もっと言えば、今までマイホームには必須のものではなかった、仕事場、もしくは書斎というものが必須のものとなっていく可能性すらあります。それこそ、会社の重要な情報を扱うというのであれば、ホームセキュリティーの充実も急務です。

しかも、リモートワークならば、先に触れたように地方に住んでもかまわないわけですから、土地代の安い地方になら家を建ててもよいと考える人も多くなることでしょう。現在、建築業界、特にマイホーム業界に関しては決して景気がいいとは言えない時代です。しかし、リモートワークの一般化が、このマイホーム需要を合高めることで、ここに潜在的に大きな需要を生み出す可能性は否定できません。

過疎化の解消

そして、前項に関連してという点では、この過疎化の解消というものも考えられます。いうまでもなく、リモートワークというものは、何も都心部に住まなくてはいけないという性質のものではなく、ネット環境さえあればどこにだって住むことができる働き方です。

そう、それは、いわゆるデュアルライフという複数拠点の生き方ですら可能にする働き方なのです。
となれば、当然都市部に集中していた人口は、日本全国津々浦々に拡散してゆき、過疎化の歯止めになるということも十分に考えられます。そうなれば、地方経済の発展は、もはや約束されたもの。

一般に、一極集中型よりも、分散型の方が内需は拡大するといわれていますし、その証拠に、政治家は常に地方への経済活動の分散を公約にしています。である以上、それが内需の拡大に大きな好影響を及ぼすことはほぼ間違いありません。

リモートワークの功とは分散と平均

こうして見ると、リモートワークがもたらす内需の拡大は、平均化や分散化をもととしているものが主体となります。しかし、じつはこれは当然の結果であって、リモートワークのみならず働き方改革によって注目を浴びる新しい働き方というのは、ある意味単純に働くという選択肢の増加です。

そう、もともとそれは、平均化であり分散化をもたらすものとして存在しているのです。となれば、そこには、今まで需要の集中によって存在していたリスクやデメリットを回避し、そこに内需を生み出すというのは、ある意味当然のことなのです。

リモートワークの罪

交通機関の危機

これは、考える一番の物となりますが、やはり移動コストの減少は否めません、つまり、それはどういうことかといえば、リモートワークが一般化することで、通勤という移動のコストが減り、それによって様々な交通機関の売り上げは間違いなく落ちるということです。何せ、研究科によっては2020年までにリモートワーカーが50%に達するという人もいるのです。

それは端的に考えれば、もうそこにラッシュアワーなどというものは存在せず、山手線がぎゅうぎゅう詰めになるほどに繁盛するという光景は見られなくなるということです。通勤者にとってそれは朗報かもしれませんが、言うまでもなくJRにとってそれは大きな痛手です。

飲食業の危機

これも容易に想像がつくことですが、飲食業、特に飲みや軽には大きな痛手となります。基本的に日本人は、飲み屋という種類の飲食店に家から通うということはほとんどありませんし、その所在七も住宅地の近くではありません。そのほとんどは、通勤客を目当てに存在しているのです。

であれば、いわゆる帰りにちょっと一杯という客はリモートワークの一般化によって減少するのは間違いありませんし、そこが主な客層の飲み屋は、かなりの痛手です。また、ランチや昼定食などをオフィス外で提供しているお店も、同じく大きな痛手を被るでしょう。いうまでもなく出勤している人がいないのです。会社の近くでランチ、などという需要がなくなるのは、もはや予定調和です。

紳士服業界

意外と落とし穴なのが、この紳士服業界。じつは、労働人口の減少と、スーツによる出勤が絶対条件でなくなった日本の労働環境の影響で、もうすでにスーツ業界の需要は落ち込んでいます。

ここに、リモートワークの一般化で出勤の必要がなくなれば、その打撃は深刻。日本人にとって、スーツなどの紳士服は主に出勤着であり仕事着です、であるなら、出勤しなくなるこれからの日本の労働者にとって、スーツはほとんど必要なくなってしまいます。それこそ一張羅と礼服があれば事足りるのです。

それこそネクタイを何本も持つ必要もなく、ワイシャツの替えを数枚用意しておくということも必要なくなり、通勤用の革靴など、いつまでたっても新品同様。しかも、その類の服は流行に左右されにくいのですから、劣化以外の理由で買いかえもほぼ行いません。

リモートワークの罪はコストの軽減

一般にコストというものは悪いもので、減少することが望ましいものです。しかし、裏を返して考えてみれば、コストというものはいわゆる出費であって、無駄なコストがたくさんかかる社会というのは、それだけ内需の高い国であるともいえるのです。ところがリモートワークというのは、そもそも効率化を求めて存在する以上、コストの大幅な軽減をもたらします。そうなればそこに、コストが産み出す消費というものの減少があるのは自明です。

社会の変化を見極める力が問われる

ある意味、ここに書いてあることは未来予想なので、確実にこうなるというものではありません。しかし、新しい働き方ができそれが一般化していけば、必ずそこには需要が増えるものと減るもの、もっと言えば、儲かる仕事とそうでないものが生まれてきます。

そしてそれは大いなる危機であり大いなるチャンスでもあるのです。この時代の変わり目胃において、新しい概念や秩序ができ上ろうとしているのですから、たとえそのことで大きなダメージを被るものが出たとしても、それが大きなビジネスチャンスでもあるという事は間違いありません。

なぜなら、それは両面の真実だからです。つまり、働き方改革後のリモートワークが一般化した社会のおいては。時代をしっかりと把握し、その時に合った需要をしっかりと見極められる人間が勝者となるということ、リモートワークが当たる内需への影響というのは、そんな先見の明を持った人たちの手によって生まれてくるというわけなのです。そして、そのチャンスを生かすためには、情報をしっかりと得て社会の変化を見極める必要があるということでもあるのです。

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海外でのリモートワークを夢見るアラサー男子です。今は本業やりつつ、リモートワークで本業を活かした副業をしながら経験を積んでいます!

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