リモートワークの課題にどう取り組むか。その傾向と対策

リモートワーク
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今、リモートワークという働き方が注目されています。専門家の中には2020年には労働者の50%がリモートワーカーになると試算する人もいるほど、そのメリットの多い働き方は注目されつつあります。

しかし、同時に、その新しさゆえ様々な弊害が懸念されるのも事実です。というわけで今回は、リモートワークで懸念される弊害と、その対策について考えてみましょう。

リモートワークはなぜ期待されているのか

ここで、もう何度も書いたことですが、一応リモートワークのメリットについて軽く説明しておきましょう。リモートワークは、やはりその一番の利点として、時間・労力・金銭のすべての面において通勤コストがかからないということが挙げられます。

これは出勤しないので、当たり前ですね。また、自らが最もリラックスできる場所での仕事になりますので、労働効率の向上にも一定の成果を上げるだろうといわれています。

他にも家族関係の向上、少子化対策、過疎化対策など様々な面でメリットが考えられているのです。ですので、やはり、ある程度の弊害がそこに存在していたとしても、それを克服していくという方向性で考えるべき働き方なのです。

リモートワークの弊害①「職場コミュニケーション」

職場でのコミュニケーションが取れなくなる

リモートワークは非出勤型の働き方ですので、当然職場にいる時間はほとんどありません。ですので、これまで当たり前のように醸成されてきた職場での人間関係や、社員同士のコミュニケーションは、どうしても低下していくでしょう。そういったコミュニケーションには、いうまでもなく様々な利点が存在します。

仕事上の進捗状況の共有や理念の共有、雑談を交わすことで生まれてく仕事へのアイデア、相談、他にも様々な面で、仕事上のメリットとなるものが考えられますですから、リモートワークが一般化すると、こういったメリットが消失してしまう可能性があるのは否めません。

コミュニケーションの取捨選択

まずは、基本的な事として、通話アプリなどできちんとコミュニケーションをとれる環境を作ることは必須です。と、同時に、それでも減ってしまうだろうコミュニケーションの利点をもう一度考え直して聞く必要はあるでしょう。つまり、会社で行われるコミュニケーションの中には、ただの時間の無駄であったり、もしくは労働効率を著しく妨げる性格のコミュニケーションもあるということです。

ご存知の通り、職場のコミュニケーションは利益を生むときもありますが、職場のコミュニケーションを理由に仕事への不満や出社への拒否感を感じる人も多くいます。そうコミュニケーションにも、不要なものはたくさんあるのです。

ですから、リモートワークが導入されることをきっかけに、そういったコミュニケーションの要不要を判断し取捨選択していけば、コミュニケーションの機会が減ることにも対応できるはずです。そしてそれは、当然、生産性の向上にもつながっていきます。

リモートワークの弊害②「管理が難しい」

部下の状況が把握しにくい

リモートワークによって社員が出勤しないとなると、上司としては部下の状況を把握しづらくなりますそれは、もちろん仕事の進捗状況を見て、部署内全体のバランスをとるというような場合もそうですが、心身の健康状態などもやはりわかりにくくなってしまいます。

たとえば、部下にノルマとして与えた仕事量が、その個人にとって多いのか少ないのかさえ、結果しか見えない状況では、判断しづらいということもあるでしょう。上司が知らぬまに、働きづめに働いて、気が付けば心身ともにボロボロ。その結果労災認定が必要になったり、精神を病んでしまったり、そのことが原因で会社を辞めるというようなことになれば、上司としては大きな失態になります。

チェックシステムを構築する

これに対する解決策は、一つです。
ご存知の通りリモートワークというのは新しい、これまで一般化されていなかった働き方なのですから、旧来のチェックシステムでうまくいかないのは当たり前です。ですので、当然リモートワークという働き方に即したチェックシステムの構築が急がれます。それこそ、週に1度もしくは月に数度という割合で、部内の全員が顔をそろえて出勤する日を設けるなどといった基本的な対策は必要です。

また、そういった時に、定期的に軽い健康チェックやカウンセリング、上司との面談を行うというのもいいでしょう。
さらには、仕事に対する不満や疑問、仕事に対する要望などを常にオープンチャンネルで申告できるような場所をネット上に用意するという手もあります。匿名でのヒアリングなども、ネット上で十分対応できる方策になります。

リモートワークの弊害③「社員の成長が滞る」

自己完結型の社員が増える

リモートワークは、基本的に自分一人の空間で仕事が行われます。ですので仕事や労働という活動のすべてにおいて、自分以外の人間が介在することがなく、すべてが自己完結型になりやすい働き方です。そうなれば、これまでのように効率の良い働き方を上司に教わるということもなくなりますし、アドバイスを受けるということもこれまでほど簡単には出来なくなります。

また、社内セミナーや研修会というものも、会社への出勤数が少なくなることでその機会は激減します。というのも、月に数度の出社をその時間にあてていては、その時にしなければならない大事な申し渡しやプロジェクトの統合や調整といったことの妨げになるからです。

オンラインの有用性を活用する

リモートワークは、そもそもオンラインの有用性の上に成り立つ仕事です。であるならば、そういった自己完結型の仕事様式の中から脱却し、個人の成長を促すような活動もまたオンラインの有用性の上に構築していけばよいのです。

たとえば、会社で開催されるセミナーや勉強会をオンライン中継するという方法もあります。また、仕事上の成長にかかわるような資料や教材をオンラインで配布し、その内容と方法を周知するということも可能です。

企業のサイトに仕事上のアドバイスをオンラインで受けられる場所を設けるのもいいでしょう。もちろんオフラインで、そういう機会を持てるのであれば問題ありませんが、オンライン上のそういったものはコストもあまりかからず、せっかくの有用性をきちんと利用しない手はないのです。

リモートワークの弊害③「査定がしづらい」

リモートワーカーの評価の基準がわからない

これまでの働き方の中で、評価の中で大きな割合を占めていたものが「勤務態度」です。仕事に対する取り組みの姿勢や、そこに傾ける情熱やその他さまざまな要因が、社員の査定には大きなウエイトを占めていたわけですが、当然それは難しくなります。

何せリモートワーカーは会社外で働いているのですから「勤務態度」がわかるわけがないのです。となれば、評価の基準やその方法というものが非常に難しくなるのは言うまでもありません。基本的に、結果でしか社員の労働を把握できないのですから、社員の査定をするうえでの材料となるものは大幅に減少してしまうのです。

基本は結果主義、細かくは様々な企業を参考にする

リモートワークは、ある意味働き方改革の一環で広まりつつあるものでもあります。そして働き方改革における一つの理念の中に「同一労働同一賃金」というものがあり、これは、正規と非正規の格差をなくす目的といわれていますが、要は結果主義です。

個人の境遇や肩書によらず、仕事として出した成果の質と量に基づいてその評価を確定するものです。ですので、個人的にはリモートワーカーの査定は、その結果のみにおいて行われるのが普通だと考えられます。

しかし、企業それぞれには、各々複雑な事情や状況が存在するのも確かですから、そういった場合はリモートワークを導入し成功している企業のそれを参考にするという手もあります。

また、これまでの社会で許容されてきた画一的な査定や評価方法の見直しや、新しい査定や評価の基準をいち早く構築し、そして運用するということが大切になってくるのです。

リモートワークの弊害④「セキュリティーの低下」

管理権限が複雑化していく

リモートワークが一般化すると、社外秘というものの概念は大きく変わってきます。たとえば、これまで会社の中から持ち出すことができなかった情報やデータも、それをもとに会社外で仕事をするという事になれば持ち出さざるを得なくなります。そもそも、会社内のデータから個人のパソコンにデータをうつし家で仕事をすることが社外への持ち出しになるのかすらあやふやです。

そんななかで、例えば顧客の個人情報の流出なども気になるところです。とはいえ、社員のプライベートや個人パソコンにまで、会社が管理の目を行き届かせることは実質不可能ですし、そこにはプライバシーという大きな壁があります。そうなれば、セキュリティーの管理権限は無限に細分化され複雑化されていくのは、言うまでもありません。

3パターンで対応していく

こういったセキュリティーの管理には3つのパターンでの対策が必要です。

まず一つ目は「社員教育の徹底」です。
個人が会社のデータを持ち歩くようになってしまう以上、そのデータの管理権限は社員個人個人となるのですから、そういった社員個人に対する教育の徹底は急務です。

そして二つ目は「セキュリティーソフトの強化」です。
基本的に個人のパソコンには、一般的な企業の販売しているセキュリティーソフトが使われているのが普通です。しかし、個人のパソコンが会社の末端のデバイスとして存在するようになる以上、そこには会社と同様の高度なセキュリティーを導入していく必要があります。

最後に三つ目は「情報レベルの設定」です。
これは、社外秘や部外秘といった大まかな区別しかなかった情報を、さらに細分化させてレベリングすることです。こうすることで、例えばこのレベルの情報は個人のパソコンで取り扱っていいとか、このレベルの情報は取り扱う時にオフラインにしなければいけないとか、もしくは社外で使用してはいけないなどといった使い分けができます。

リモートワーク時代に対応するためには

つまり、全体的にいえることは、新しいシステム作りです。リモートワークというこれまでになかった働き方を導入していく以上、それに即した新しい働き方の仕組みを企業も積極的に考え構築していく必要があるというわけです。そこに必要なのは、ある意味、時代は変わったのだという、認識なのかもしれませんね。

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海外でのリモートワークを夢見るアラサー男子です。今は本業やりつつ、リモートワークで本業を活かした副業をしながら経験を積んでいます!

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