リモートワーク導入の実例

リモートワーク
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リモートワークを会社の制度として取り入れている企業が増えています。
東日本大震災以降、BCP対策として、「働き方改革」を受けて生産性向上、ワークライフバランスの見直しなど、その目的は企業により異なります。

リモートワークがIC投資を惜しまず、これほど多くの企業・省庁で取り入れられるのにはリモートワークがもたらす恩恵が投資を上回る、と判断したからでしょう。
今回はリモートワーク制度を導入した企業の実例を見ながら、リモートワークの最前線をご紹介します。

リモートワーク導入企業事例1

日本タイガー電器株式会社

ネットショップを展開している「日本タイガー電器株式会社」という企業があります。

導入前の課題

電機製品やアパレル関連商品を自社開発、ネット通販している会社ですが、ネット通販なので、コールセンターにコストがかかる、という問題がありました。
コールセンターの大きなオフィスに多くの社員が集まって勤務している。
当然、建物の維持コスト、電話回線、自社メールサーバ維持コスト、そしてなにより通勤する人員不足がありました。
リモートワーク導入により、顧客情報の管理が徹底されるか、という懸念もあったのです。

リモートワーク導入の目的

・人員不足解消
・コスト削減(オフィス維持費、自社サーバ維持費etc)

リモートワーク導入準備

・在宅勤務に向けて対象業務の洗い出し
・社内ルール策定(リモーワーク対象者の選定・個人情報(顧客情報)管理)
・労務管理(就業時間管理)
・ICTインフラの整備(VPNの導入・リモートワーク用システム導入・クラウドサーバへの移行)

リモートワーク導入効果

・在宅勤務により人材確保が可能になった
・自社サーバをクラウドサーバへ移行する事で運用コスト削減に成功
・社内コミュニケーションが向上した

懸念されていた顧客情報管理も、自宅では印刷禁止のルールを徹底し、印刷業務は社内の従業員にメール連絡で依頼するなどして、業務が効率化されたそうです。
遠隔地で会社の業務を行うため、コミュニケーション不足が心配されていました、リモートワーク導入前に比べ、コミュニケーションツールの利用でその心配も解消されたそうです。

リモートワーク導入企業事例2

アフラック

CMでもおなじみのアフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)でもリモートワークを導入しました。
「働き方改革」にも共通する、”社員が持てる力を最大限に発揮し、安定した生活設計を描けるよう、「働き方の多様性の拡大」、「パフォーマンスの向上」を目的とした様々なワークスタイルの変革を検討すること。”
というアフラックの理念がリモートワーク導入の決め手になっています。

導入前の課題

・セキュリティ(個人情報管理)
・勤務実態の把握(始業時間・休憩時間・終業時間)

リモートワーク導入の目的

・働き方の多様性の拡大
・パフォーマンスの向上

リモートワーク導入準備

・勤務実態把握のためルールを策定(上司への連絡方法etc)
・情報セキュリティリスクを最小化するための規則を作成。

 例:リモートワーク勤務者は会社貸与のクライアント端末を持ち帰り、会社で使用のPCにVPNでリモートデスクトップ接続
   すること。
   私用PCの使用、公衆無線LANへの接続、プリンタへの接続、画面の撮影は禁止する。
   家族や第三者にPC画面や資料を見られることがないようにする。

リモートワーク導入効果

・情報漏えいや紛失の危険性がなく、セキュリティ的に強固な環境で在宅勤務を実施することができた。
・社内とほぼ同様な業務環境を用意することにより、コミュニケーションを必要としない業務においては、社内勤務時より
 パフォーマンスが向上したケースもあった
・在宅勤務により出産を控えた社員が自宅で業務可能になり、社員のワークライフバランス向上に効果があった。

アフラックでは、リモートワーク勤務者の労務管理をメールとシステムの二元管理をしているそうです。
就業時間外に端末が稼働する事がないような仕組みや始業・休憩・終業を上司へ連絡する事で二重のチェックが働き、情報漏えいを防ぐ、勤怠実績を把握するという二つの効果がありました。

リモートワーク導入企業事例3

共同印刷株式会社

共同印刷株式会社は、総合印刷会社で紙媒体への印刷だけではなくデジタルコンテンツの作成も手掛ける総合メディア企業です。
その共同印刷でのリモートワーク導入のきっかけは、育児・介護・傷病など、家庭の諸事情を抱える社員が離職することなく活躍できる環境として、在宅勤務制度を検討していた事です。

導入前の課題

・介護離職等が多く、優秀な人材が確保出来ない。

リモートワーク導入の目的

・社員のワークライフバランス向上
・生産性向上 (導入前と同じ生産性をどう担保するか)
・長時間労働の是正

リモートワーク導入準備

・クラウド型のコミュニケーションツール導入
・Wi-fi環境整備
・リモートワーク対象者のルール作り

 例:(1)勤続1年以上、(2)育児・介護・障害等の 理由により在宅勤務を必要とする者、(3)会社が承認する者 etc

リモートワーク導入効果

Wi-fi環境整備により、Web会議でも問題なくコミュニケーションを取ることができたそうです。
共同印刷株式会社では、リモートワーク導入により日報など紙資料を伴う業務のペーパーレス化が進み、エコな業務遂行が可能になったという声もありました。

リモートワーク導入の好事例とも言えます。
事前にWi-fi環境の見直し、対象者の選定ルールなどハードとソフト面で準備を整えておくとリモートワークの導入効果も上がるようです。

リモートワーク導入企業事例4

新潟県立大学

民間企業だけでなく、公的機関でもリモートワークを導入しているケースもあります。
新潟県立大学では、学校法人として先駆者的にリモートワーク導入を決めました。2015年の事です。
研究の生産性向上の手段としてのテレワーク導入を目指す大学法人での試行事例として注目されました。

導入前の課題

・大学職員の離職(家庭事情etc)

リモートワーク導入の目的

「働き方改革」に先駆け、柔軟な働き方を提示する事で、家庭事情や体調不良などによる離職を防止し、ひいては優秀な人材の確保につなげる。

リモートワーク導入準備

・業務フローの見直し
・リモートワーク導入について周囲の理解を得る(家族・大学職員)
・コミュニケーションツールの導入

リモートワーク導入効果

・必要な資料のデジタル化が進んだ
・移動時間が削減された(通勤負荷の軽減)

新潟県立大学で導入されたリモートワーク制度は、導入前に期待されたほどの効果は見られなかったようです。
その原因は、民間企業における勤務管理・生産性向上と知的生産を行う大学機関とでは、リモートワークの導入手法(状況)とコミュニケーション内容において大きな乖離があった事にあります。
民間企業での生産性向上を狙ったリモートワークを同じ手法で導入しても、業務内容に違いがある教育機関では民間企業と同じ結果は得られないのです。

リモートワーク万能説は神話で、リモートワークに適した業態・業務があり、最適化された導入方法を採らないと、IT投資だけがコストとして残る結果になりかねません。
新潟県立大学では、リモートワーク対象者が少なく、コスト削減を実感出来なかったのも、民間企業とは異なる点でした。

まとめ

今回はリモートワークの導入事例として企業と公的機関の例もご紹介しました。
一概にリモートワークといっても、様々な業種・業界に浸透しているのがお分かり頂けたと思います。
リモートワークが可能な企業は今後も増えるでしょう。
ただし、先進的な試みだから、という目論見だけでリモートワークを導入するとコミュニケーションが不足したり、業務フローが煩雑になったりとかえって悪い結果になる事もあります。
導入にあたっては、内部ルール作成、情報漏えい対策、労務管理、そして何よりもリモーワーク導入のコストパフォーマンスを考慮すべきです。

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海外でのリモートワークを夢見るアラサー男子です。今は本業やりつつ、リモートワークで本業を活かした副業をしながら経験を積んでいます!

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