企業によるリモートワーク導入についての解説と導入企業例の紹介

リモートワーク
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リモートワークの可能性にかけ、東京から地方に引越ししたリモートワーカーです。

働き方改革が叫ばれている昨今、リモートワークという言葉も以前より知名度が上がってきました。リモートワークは、「テレワーク」「在宅勤務」などと呼ばれることもありますが、簡単にいえば遠隔で仕事をすることです

これを制度化することで社員が働きやすくなるだけでなく、企業側にもメリットがあります。今回は、企業によるリモートワーク導入の概要や背景を解説するほか、制度を導入している企業の事例についても紹介します。

企業によるリモートワークの導入概要

国内のテレワーク(リモートワーク)導入企業数の推移は、推計で2017年がおよそ14万程度、2018年は20万弱、2019年は25万強と増加していくとみられており、2020年には30万近くまで伸びると予想されています。

導入率を参考にすると、従業員が少ない企業よりも多い企業の方がリモートワークの導入が進んでいます。この理由の1つとして、従業員規模によってリモートワークの必要性が変わってくることが考えられます。

従業員が多い企業は、どの業種でもデスクワーカーなど必ずしも仕事が場所に依存しない人が一定数いると考えられるため、遠隔での勤務制度を検討する余地があると言えますが、たとえば製造業など仕事が工場でしかできない人が中心である企業は、遠隔での勤務を制度として取り入れるメリットはあまりありません。

企業がリモートワークを取り入れる背景

いくら政府から推進され、世間的にも認知度が高まっているといっても、理由なくリモートワークを取り入れる企業は少ないでしょう。企業がリモートワークを取り入れるときに、どのような背景が考えられるのかについて紹介します。

地方にいる人材確保

従来のオフィス出社を前提とする勤務形態の場合、通勤可能な距離にいる人しか採用できません。たとえば東京都内にある企業が採用する対象は、東京近郊か、少なくとも関東近辺に住んでいることが条件の1つになってしまい、地方にいる人間を採用したくてもそれは難しいと言えます。

しかし、リモートワークを取り入れ、入社直後から遠隔で業務ができる環境があれば、離れた場所に住んでいる人材であったとしても積極的に採用することができます

現場の権限や裁量を強める

制約の少ない働き方を推進し、現場の社員がもつ権限や裁量を強める目的でリモートワークを取り入れる場合もあります。オフィス以外に仕事場所の選択肢が増えることで「場所」の制約が少なくなります。

そして、始業時間や仕事をする時間を自由化して「時間」の制約も少なくすれば、社員がもつ仕事における裁量は強まります

コストの削減

リモートワークを取り入れることで、業務に関係するコストの削減につながります。代表的なものがオフィスコストです。社員がオフィスで仕事をする場合、企業はそのための環境整備をおこなわなければならず、場所代やデスク費用といったコストがかかります。

また、日常の電気代や社員の交通費なども、オフィスで仕事が行われることで発生するコストです。もちろんオフィス外での遠隔業務を許可する場合でも、そのためのPCを新たに購入するとなればコストがかかりますが、中長期的に見てほかのコストが削減されるのであれば、リモートワークを取り入れるメリットは十分あります。

優秀な社員の離職を防ぐ

介護や育児など、どうしても自宅にいなければならない事情が社員にできた場合、仕事をする場所をオフィスに限ってしまうと離職してしまう可能性があります。せっかくの優秀な社員を仕事場所の制約があるばかりに手放してしまうのは企業にとって損失といえます。

リモートワークを取り入れてオフィス外での仕事をできるようにするほか、社員の事情に合わせて勤務時間帯も柔軟に決められるようにすれば離職する理由がなくなり、引き続き働いてもらうことができます

リモートワークを導入している企業例

ここからは実際にリモートワークを導入している企業の例を紹介します。様々な業種の企業が、それぞれ特徴をもった制度を取り入れています。

カルビー

菓子メーカー大手のカルビーは、オフィスに縛られない機動的な働き方により徹底した生産性の追求という目的のもと、2013年から在宅勤務のトライアルを開始しました。そして、「周囲から話しかけられることがなくなるため、業務に集中できて効率が上がった」 「モラル低下による指摘、不具合はない」「育児勤務者、長時間通勤者から『精神的ストレスから解放された』と好評である」 などの声が多数聞かれたため、2014年から在宅勤務制度を導入しました。

在宅勤務制度の導入の目的は本社・地域事業本部のフリーアドレスオフィス化、営業職の直行直帰型推進、通勤ストレスの軽減やライフの充実で、在宅勤務制度の対象者は以下の条件を満たす人です。

・工場勤務者・営業外勤者を除く社員
・自律的な働き方ができると上司が認めた者
・新卒入社3年目以上の者

その後、2016年までは在宅勤務規定に基づいて自宅での仕事を週2回を上限に実施してきました。そして、2017年からはモバイルワーク規定と名称を変更し、リモートワークと同様に就業場所と利用回数の上限の条件をなくしました。さらにテレワーク・デイという日を設け、当日は約8割(270名)の社員がモバイルワークを利用しました。

この時のアンケートでは、業務効率が向上したと7割以上の社員が回答し、ワークライフバランスが改善したとする社員は9割に迫る勢いでした。また、ほぼ半数が週に2日以上利用したいと回答しています。

スナップマート

写真の売り買いができるサイトを運営しているスナップマートでは、毎週水曜日に会社以外の場所で働く「一斉在宅リモートDAY」を導入しています。スナップマートはリモートワークを導入したいと考えていたものの、個人がそれぞれのタイミングでリモートワークをしてしまうと情報共有に漏れがでてきたり、開発のスピードが落ちてしまう可能性から導入を躊躇していました。しかし、代表の全員が同じ日にリモートワークをすればいいのではないか、という発言から導入を検討するようになったのです。

その後、スナップマートは「一斉在宅リモートDAY」のトライアルを1ヶ月行ったところ、社員全員が社内用のチャットツールを使用したため「口頭で伝えた、伝えていない」のすれ違いが発生していないことを確認できました。そこで、本格的に「一斉在宅リモートDAY」を導入することが決定しました。

実際にリモートDAYを実施したメリットとして、会社にくる日が週に一日減ることで通勤のストレスが減る、一人で作業ができるため集中して作業をするには最適、個人的な用事にも柔軟に対応できるといったことが挙げられています。デメリットとして、文章だけでは伝わらない部分に時間がかかることや、仕事をしているかどうかの管理ができないという問題も、通話ミーティングやチャットツールの報告で対応しています。

その他の企業

ソフトウェア世界大手の日本法人である日本マイクロソフトは、近年従来の在宅勤務制度を「テレワーク制度」とし、日数や仕事の場所の制限を撤廃、さらに申請の締切も2週間前から前日に緩和しました。また、1999年から「e-ワーク制度」というリモートワークを取り入れている電気機器世界大手IBMの日本法人では、在席確認が可能なSNSなどを活用した遠隔での業務を積極的に推進しています。

他にも大手独立系IT企業の富士ソフトは、全社員向けの在宅勤務制度を取り入れているだけでなく、この制度で活用できる「moreNOTE」を自社開発しています。

まとめ

今回は、企業によるリモートワーク導入について、概要や背景、導入している企業事例を紹介しました。まだ一般的な働き方になっているとはいえないリモートワークですが、今後も導入の推進はされていくと考えられます。それぞれの企業がいかに制度導入のための整備をしていくかが、課題となるでしょう。

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ABOUT

海外でのリモートワークを夢見るアラサー男子です。今は本業やりつつ、リモートワークで本業を活かした副業をしながら経験を積んでいます!

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