【総務省推奨】地方創生とサテライトオフィス

地域活性化
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企業の人材募集にて「サテライト」という言葉を見かけるようになりました。まだまだ馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にサテライトオフィスで勤務している方もいらっしゃいます。サテライトオフィス勤務は、新たな働き方で、総務省は地方創生とサテライトオフィスを推進しようと取り組んでいます。その事例をこの記事ではご紹介いたします。

営業所としてのサテライトオフィス

サテライトオフィスとは、本社と離れたところにある小規模なオフィスのことを指します。具体的にイメージがつきにくいかもしれませんが、コンビニも営業所としてのサテライトオフィスのひとつです。

サテライト店舗は、企業や学校、病院、工場などの中にあり、それぞれに合ったマーケティングをしています。床面積は狭くして、営業時間もその施設に合わせた時間帯で行なっています。なぜ、支店ではないかという理由は、マーケットが小さいため諸々の間接経費を抑えるために必要最低限の機能しか持たないように工夫しているからです。サテライト店舗で働く従業員は、支社や本社に毎日報告をして営業をしていきます。

働く人を主眼としたサテライト

働く人を主眼としたサテライトもあります。サテライトオフィスがあれば、本社や支社に出向く必要はありません。職場と自宅の距離を狭めることで利便性を高めます。この考え方を極端にしたのが、在宅勤務のリモートワークです。

サテライトは自宅でもなく、本社や支店でもなく、その中間に位置する場所で働きます。本社や支社に出勤しなくてもできる仕事で、優秀な人材を確保したいという狙いがあります。地方にいる優秀な人材を確保する手段になります。

さまざまな働き方を求める労働者の価値観の広がりと、質の高い労働力を手に入れたいという会社の考えが一致した結果、サテライトは誕生しました。

サテライトオフィスのメリット

まず、サテライトオフィスで働く最大のメリットは、遠い場所にある本社や支店まで通勤する必要がなくなるということです。自宅から近いサテライトオフィスで働くことができます。地方でのゆったりとした生活を楽しみながら、都市にある会社の仕事ができます。
次に、規模が小さくその場で働く人数も少ないためアットホームな雰囲気で働くことができます。在宅勤務のリモートワークのように孤立感もありません。ちょうどよいという言葉が合うかもしれません。

本社や支店への報告・連絡・相談をきちんと怠らなければ信頼感を得ることもできます。任されるタスクも増えていくことでしょう。落ち着いた雰囲気で作業に集中できる環境がサテライトオフィスには整っています。

おためしサテライトオフィスとは?

おためしサテライトオフィスとは、総務省の関わっているプロジェクトです。サイトに記載されているプロジェクトの詳細を引用します。

「地方公共団体が都市部のベンチャー企業等にとって真に魅力的なサテライトオフィスを提供するためには、

1 都市部の企業の具体的ニーズが把握できない
2 誘致に向けた戦略やノウハウがない

といった課題の解決が必要。

このため、総務省が平成28年度に実施する三大都市圏の民間企業等の基本ニーズ調査の結果を活用し、地方公共団体が民間企業のニーズを実践的に把握して、地域の特性を活かした誘致戦略を策定することを支援。

引用:総務省お試しサテライトオフィスより

地方の空き公共施設などをサテライトオフィスとして働く場所として活用します。地方の優秀な人材を都市にある会社は確保することができます。労働者としては、地方にいながら仕事を確保することができるメリットがあります。

モデル団体一覧

モデル団体は18カ所にわたります。具体的には以下のところがお試しサテライトオフィス採択自治体となっています。

・青森県弘前市
・秋田県大館市
・千葉県銚子市
・新潟県南魚沼市
・福井県鯖江市
・京都府京丹後市
・島根県松江市
・山口県
・徳島県
・鹿児島県錦江町
・北海道下川町
・群馬県みなかみ町
・千葉県南房総市
・岐阜県高山市
・愛知県岡崎市
・静岡県南伊豆町
・奈良県
・鹿児島県伊仙町

全国各地に広がってきています。しかし、まだまだこれからのプロジェクトでもあると思います。まだまだ地方に優秀な労働力はあります。本当は地元の地方で働きたいが、仕事がないため都市で働いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

鹿児島県錦江町のケース

鹿児島県錦江町も総務省のお試しサテライトオフィスモデル事業を行なっています。期間中は多くの会社が参加して、錦江町の素晴らしさを体験したようです。きれいな海や川に隣接する中学校跡地を利用したお試し勤務地はもちろん、素晴らしい夕日や新鮮でおいしい食材、カヤックなどのアクティビティなど、仕事以外の日常も格別なものを体験できます。錦江町ならではの体験です。

また、会社が町民向けに行ったセミナーや、町内の飲食店や景勝地での町民との交流が印象深く、また来たいという声も数多くあったようです。錦江町では、第2弾のお試しサテライトオフィス事業を開始することになったようです。

福井県鯖江市のケース

めがねのまちとして知られる鯖江市では、鯖江市へのサテライトオフィス誘致を目的として、お試しサテライトオフィスモデル事業を展開しています。期間限定でお試しオフィスとして整備した空き家に、入居できる都市部企業を募集しています。

鯖江市での環境を体験していただくおためし勤務の実施のため、無料でご利用いただける市街地の空き家をお試しオフィスとして用意しました。

新潟県南魚沼市のケース

都市の会社の方が南魚沼市にてお試しで働くことができるお試しサテライトオフィス「ビジネス・サテライト・アカデミーIUJ南魚沼」事業を、総務省の採択を受けて国際大学の研究施設で開始しました。将来は、産業の集積と若者の多様な雇用の場の創出を目指します。

南魚沼市は大学とも連携してプロジェクトを進めています。産学連携してプロジェクトを推し進めていくことは好ましい状況と言えるでしょう。

徳島県神山町の事例紹介

徳島市内から車で約1時間の山間の静かな地である神山町に、築90年の古民家を改修してつくられた「えんがわオフィス」があります。デジタルコンテンツサービス企画、映像メタデータ運用を担う株式会社プラットイーズが、2013年に設立したサテライトオフィスです。現在、22人の社員が、東京・恵比寿オフィスとネットワークをつなぎながら、同じ業務を進めており、クライアントに対して都心とは変わらないサービスを提供しています。

サテライトオフィスの設立を決めた代表の隅田徹氏の話を引用します。

「サテライトオフィス設立のきっかけは「事業継続計画」(※)です。東京に一極集中する放送事業関係者がリスク管理のために取り組んでおり、東日本大震災により、業界全体の危機感は一層増しました。当社は膨大な映像アーカイブを扱う事業だけに、その保存場所の確保が非常に重要です。そのため、2008年ごろから、東京から離れた場所にオフィスを構えられないかと場所探しを始めていました。

最初から決めていたのは、「田舎の古民家」をオフィスにすること。これは、欧州の同業のオフィスからヒントを得ました。郊外にオフィスを構え、築年数の古い物件をスタイリッシュにリノベーションしているのがかっこよくて…。東京・恵比寿の本社とはまったく異なる雰囲気の拠点を作り、社員が好きな環境を選べるようにしたいという思いもありました。

(※)災害などの緊急事態が発生した際、企業が事業継続できるように、損害を最小限に抑えるための計画。

引用:総務省お試しサテライトオフィスより

東京に一極集中するリスクがあります。それは東日本大震災で明らかになったと思います。このようにサテライトオフィス設立を考える会社は今後増えるのではないでしょうか。

まとめ

サテライトオフィスで働くことはまだまだ浸透していませんが、今後広がりを見せうる可能性を秘めていると考えます。東京および大阪などの都市に集中するのは地震大国の日本にとってリスクがあります。

また、問題視されている通勤・通学ラッシュの緩和にもなるサテライトオフィスは、メリットが多いです。地方活性化のためにも地方に働き口があることが重要です。サテライトオフィスがもっと多くに広がれば、自然と人の流れも日本各地に広がるのではないでしょうか。総務省がサテライトオフィスを推奨する理由はここにあるのでしょう。

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海外でのリモートワークを夢見るアラサー男子です。今は本業やりつつ、リモートワークで本業を活かした副業をしながら経験を積んでいます!

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